HF帯、VHF帯及びSHF帯での磁気結合に依るアンテナと送受信機間の周囲雑音系ノイズ及びグラウンド系ノイズを最小にするアンテナ・ガルバニック・アイソレーター(AGI)は、周囲雑音系ノイズが多い場合及びグラウンド系ノイズが多い場合も含め微弱信号の受信時のS/Nを限界迄引き上げ、更に低位相雑音の局発(低位相雑音アナログ受信機及びTRX)又はクロック(低位相雑音SDR_RX及びTRX)に依る微弱信号の受信能力下限を活かす機器です。但し、グランド系ノイズのアイソレーションについては、各々の注記を御参照下さい。尚、挿入ロスは、使用する周波数帯域で1dB未満が望ましい。
1. 市販品
1-1. HEROS Technology Ltd.

画面1.アンテナ・ガルバニック・アイソレーター(AGI) 10kHz~150MHz SO-239/N/BNC接栓
- 1) VLF, LF, MF, HF, VHF帯用
- 10kHz_150MHz_Antenna_Galvanic_Isolator_manual
- 使用周波数帯域:10kHz~150MHz
- 使用最大電力 : 200W 連続、 400W PEP
- Z : 50Ω
- 挿入ロス:160m~6m : <1dB
- Galvanic Isolators from Heros Technology Ltd
- HF帯低位相雑音SDR_TRX及び低位相雑音アナログTRX用であり、使用時の最大連続電力200W用として適用出来るAGIです。更に、6m帯最大連続電力200W用としても適用出来るAGIです。
- (注)但し、グラウンド系ノイズに対して、現状の製品状態ではアイソレーションが不可能ですので、出口側接栓をGNDから絶縁する等の改造が必須になります(AGIに対する設計製品化の基本思想が間違っている問題、即ちシステム設計の欠陥になります)。

画面 2.AGI無し(周囲雑音系ノイズ、グランド系ノイズを含む)

画面 3.AGI使用時(周囲雑音系ノイズを最小化、グランド系ノイズはアイソレーション不可能(要改造))
- グランド系ノイズをアイソレーション出来る改造をした場合は、ANT入力へ50Ω終端を接続した時と略同様な無信号時のベースラインが幅が最小の直線的になります。その場合は、上記画面3. の様な無信号箇所のベースラインにはなり得ません。尚、局発又はクロックの位相雑音が大きい場合は、幅が広い直線的になります(例:IC-7850 (Offset 1kHz: -93dBc/Hz) : 参照: https://www.ja2gxu.com/hf-transceiver-comparisons-ja2gxu/)。
- 従いまして、グランド系のアイソレーション用の改造は、必須となります。

画面4.HF, VHF, SHF Galvanic Isolator : 3MHz~2.5GHz
- 2)HF, VHF, SHF帯用
- https://herostechnology.co.uk/pdf/Heros_Tech_HF-SHF_%20Galvanic_isolator_web_user.pdf
- 使用周波数帯域:3MHz~2.5GHz
- 使用最大電力: 0.25W , +24dBm
- Z : 50Ω
- 挿入ロス:5MHz~1.2GHz: <1dB
- (注)グラウンド系ノイズ対策には、上記画面の右側SMAを入力のANT等に接続し、左側SMAを出力とします。
1-2. 受信専用AGI

画面 5. RX Frontend Protector – Galvanic Isolator & RF Limiter (0.05MHz ~ 125 MHz)
- https://shop.rf.guru/products/hf-rx-frontend-protect-galvanic-isolator-limiter
- MF, HF, VHF帯用
- 使用周波数帯域:50kHz~125MHz
- Z : 50Ω
- 挿入ロス:<1dB
- 最大入力:+32dBm
- HF帯低位相雑音SDR_RX及び低位相雑音RXの受信専用
- (注)但し、グラウンド系ノイズに対しては、構造上アイソレーションが不可能です(要改造)。
1-3.受信専用AGI

画面 6. Galvanic Antenna Isolator GI-1000 (0.05MHz~1GHz)
- Galvanic Antenna Isolator GI1000
- GI-1000
- LF, MF, HF, VHF, SHF帯用
- 使用周波数帯域:50kHz~1GHz
- Z : 50Ω
- 挿入ロス:1.5dB
- 最大入力:+10dBm
- HF帯低位相雑音SDR_RX及び低位相雑音RXの受信専用
- (注)但し、グラウンド系ノイズに対しては、構造上アイソレーションが不可能です(改造困難)。
2.自作AGI
2-1. 自作GIトランスの記事:CQ ham radio QEX No.60 p90~p103 JA1BBE OMに依る自作GIトランス 1.8MHz~10MHz 1kW用

画面 7.GIトランス(本呼称は、JA1BBE OMのQEX記事に依ります)

データ1.GIトランス分析データ
- フェライトコア:FT240-43 x2
- PE絶縁同軸ケーブル:5D-2V
- 使用周波数帯域:1.8MHz~10MHz
- フェライトコア材が43材ですので、本用途の上限周波数は、10MHzであり、過熱し易いので使用電力の上限には狭い制限があります。
- 最大連続使用電力: 1kW
- 挿入ロス:<1dB
- (注)同軸ケーブルの絶縁物がPEですので、High VSWR及び1kW 連続出力時の発熱等の信頼性に疑問有
- (注)グラウンド系ノイズに対しても、アイソレーション出来る回路構成及び構造ですが、上記の問題があります。
2-2. セミリジッド・テフロン同軸ケーブルを使用したAntenna Galvanic Isolator (AGI) 160m~6m 2kW用

回路図1.Antenna Galvanic Isolator (AGI) 160m~6m 2kW用

画面 8.Antenna Galvanic Isolator (AGI) 160m~6m 2kW用
- 組込み前のAGIアセンブリ:FT240-52 を4段スタックし、テフロンテープでスタックを固定してから、SF-141を6回巻きしました。
- 写真の右側同軸がANT接続用、左側同軸がTRX接続用となります。
- 詳細:
- フェライトコア:FT240-52 x4
- セミリジッド・テフロン同軸ケーブル:SF-141 / RG402
- 使用周波数帯域:160m~6m
- 最大連続使用電力:2kW(4kW PEP)
- Z : 50Ω
- 挿入ロス:<1dB
- グラウンド系ノイズに対しても、アイソレーション出来る回路構成であり構造です。
2-3. セミリジッド・テフロン同軸ケーブルを使用したAntenna Galvanic Isolator (AGI) 6m & 10m 2kW用

回路図2.Antenna Galvanic Isolator (AGI) 6m & 10m 2kW用
画面 9.Antenna Galvanic Isolator (AGI) 6m & 10m 2kW用
- フェライトコア:FT240-61 x2
- セミリジッド・テフロン同軸ケーブル:SF-141 / RG402
- 使用周波数帯:6m & 10m
- 最大連続使用電力:2kW(4kW PEP)
- Z : 50Ω
- 挿入ロス:<1dB
- グラウンド系ノイズに対しても、アイソレーション出来る回路構成であり構造です。
2-3.AGI自作用データ

データ2.AGI用フェライトコアFT240シリーズの一覧表
- 御質問等でEmail を送付頂く場合は、ja2gxu@cpost.plala.or.jp (@ → @) へ御願いします。